カエルくんは いつも
はっぱの上で 空を見ています カエルくんは こうするのが 大好きなのです そうして 空の仲間たちと お話しをするのです |
「おーい!
誰か ボクと お話しをしないかー!」 「おーい! おーい!」 そうすると かわいい 女の子のカエルが あらわれました |
「キミはステキなリボンをしているね
名前は何て いうんだい? ココを通るのは はじめてなのかい?」 カエルくんは いろいろと 話しましたが 女の子のカエルは だまったままです |
でもカエルくんは 続けて話しました
「…キミもボクとお話しを してくれないんだね ココを通るヤツは いつもそうなんだ 昨日通ったアヒルも おとつい通ったゾウだって その前に通った魚たちだって そうだったんだ」 |
カエルくんは
ちょっとさみしそうな顔をして また続けました 「そうして すぐ どっかに消えちまうんだ ボクは まだまだ 話したりないってのに それでボクはヤツにいってやるんだ 『ボクの話を聞きたくなったら やって来な! いくらでも 話をしてやるぞ! そして今度は キミが話をする番だ いくらでも 聞いてやるぞ!』 って ぐあいにね」 |
そういってるうちに
かわいい女の子のカエルも どこかに消えてしまいました でもカエルくんは まだ空を見続けています むかし出会った仲間に あえるかも しれないからです カエルくんは そうするのが大好きなのです |
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